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FRPとは?

「FRP」とはFiber(繊維) Reinforced(補強された) Plastics(合成樹脂)の頭文字を取ったもので、強化プラスチックとも呼ばれます。繊維にカーボン(Carbon)を使用したものを頭文字を取って「CFRP」、ガラス繊維(Glass)を使用したものを「GFRP」と区別して言う場合もあります。言葉のとおり繊維と樹脂でできており、それぞれの特長を活かしあい補い合うことにより元の素材単体では考えられなかった効果を生み出す、まさに「1+1が3にも4にもなる」というものです。使用する繊維や樹脂、成形法によってさまざまな種類があり、大きな設備や金型が必要な物もあれば、作業できる場所さえあれば比較的低コストで自由に好みの形を作ることもできるので趣味レベルでもよく使用されます。特長は「強く・軽く・腐食しない」で、身近なところではバスタブや車のエアロパーツ、ボート、遊園地のオブジェ等や防水用途でベランダや屋上に使用されています。

インパラとノンパラ

弊社で販売している樹脂やゲルコートに”インパラ””ノンパラ”と表記しています。これはパラフィン(空気硬化剤)が入っているか(インパラ)入っていないか(ノンパラ)ということを表しています。

通常、不飽和ポリエステル樹脂は空気に触れている部分は空気中の水分の影響で完全硬化しません。そのためパラフィンの入っていないノンパラは、下地は硬化しているが空気に触れている表面層は指で触るとベトつき指紋が残る状態になります。この状態ではペーパー等で研磨しようとしてもベトつきが絡んでなかなか作業がはかどりません。こういうときにはインパラの出番です。インパラのパラフィン成分が空気と樹脂を遮断しカラッと硬化します。この状態ならペーパー等でも普通に研磨できます。

ではノンパラのメリットは?というと、複数回に分けて重ねて積層していくときです。一度積層したところに再度積層する場合、そのまま積層するとインパラはパラフィン成分の影響で層間剥離を起こしてしまいます。ペーパーで足付けをすると大丈夫なのですが、いちいち面倒です。ノンパラの場合は足付け無しにベトついたところにそのまま積層していけます。またインパラを足付けした場合より接着力があります。生産型や厚みのある成型品を作る時は一気に4プライ5プライと積層していくと硬化の発熱が高くなり変形してしまうことがあるので、2〜3プライに分けながら積層していきます。(ちなみに弊社の型用エアロカーレジンは発熱の低いタイプなので5〜6プライを一気に積層することも可能です。)この時ノンパラだと次に積層する時にすぐに作業にかかれます。最後の層にだけインパラを使用すれば積層完了後の作業もはかどります。

この”インパラ””ノンパラ”でよく間違われるのがゲルコートです。色が着いていることが多いのでよく塗料と勘違いされるのですが、一般的にゲルコートといえばノンパラになり、通常FRP製品の表面のゲルコートはノンパラです。(特に意識する必要もないですが…)FRP製品は生産型から作られ、生産型にゲルコートを塗布しその上からガラスマットと樹脂を積層するので足付けの必要がないノンパラが使用されます。ただ補修の場合は別で、塗布して空気と触れている部分を研がなければならないので、カラッと仕上がるインパラのトップコート用をご使用ください。

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